2007/11/16

2007 幸田レポ(練習走行編)

時間が空いてしまいましたが、幸田のレポです。

前回:2007 幸田レポ(準備編)

なお、前回のレポでいきなり定電流(力)作戦を採用したような感じになっていますが、どちらも検討し、放電試験を行って取り出し電力で”すこし特”をすると踏んだから採用しました。特に幸田の総重量規則では重量面でのハンデはないですしね。
M1048Rを使う以上、フリーホイールの採用は必然ですので、回生のことは全く考えていません…。でも、減速することがあるかもしれないからドグクラッチを付ようかなぁ?とか考えて簡単な図面まで書きましたが、時間がないのと操作が忙しくなって大変そうなので没にしました。まあ去年が何とかブレーキなしで走れたし、今年は競技時間が延びてペースが落ちるのは分かっていましたから、要らないだろうと。

一方で、定電力を菅生で採用しなかったのは、作戦を検討する時間が全く無かったのと、重量面でハンデを抱えてしまったら、どうやっても太刀打ちできないのが明らかだからです。そんな”軽量”だけが取り柄の極シンプルな構成でもアイシンAWよりも総重量が重かったのはショックでしたが…。

と…脱線。

土曜日の練習走行をするかちょっと悩みましたが、作戦面で去年と大幅に違うので、走ることにしました。




モーターMITSUBA M1048R
コントローラーMITSUBA M0124C
キャパシター日本ケミコン DLCAP 2.5V-600F 11直
減速比24:67(24V無負荷時45km/h)
空気圧5気圧
車体総重量81kg


一度目の走行では”慣れ”を優先して、とにかく走ってもらいました。
サーキットレースはコースに慣れないと話になりませんからね。
2年前に自分で練習走行を走った経験と、コース図から検討したベストラインはドライバーに伝えて、あとはお任せで走らせます。

いや…しかし…ちょっと遅い…。
でもまあシステムチェックと操作に慣れてもらうために、セッティングは変えずに走らせます。バックストレートでのスピードを上げるために、進角を進めてもらったり、走り方では色々試しました。

大体一周あたりの消費電力は2.2Wh、146Wh取り出せるとして66.3周。
ベストラップが1'49"826ということで、ずっとこのペースで走れば65~66周…。
でも、なぜか52秒台で走ることが多くてそれだとちょっと余る。
まあ、予想とほぼ同じなんだけども、みんな速い…そんなペースでバッテリー持つの??

練習走行のラップ表(PDF)

あと、意外と消費が少ないのか、シミュレーションよりもキャパシター電圧が高くなってしまい、キャパシター電圧がバッテリーと電圧が近くなってチャージ出来づらくなっている時間があるのが予想外。もうちょっとガンガン使って良いんだなぁ。

HIOKIのロガーで取ったキャパシター電圧

とそんなことをグルグル考えながら走らせていたら、走行時間終了間際にリヤタイヤがパンク!丁度良いので、これで走行終了としました。

ひとまず走行データを検討した結果
  • もう少しラップタイムをあげたいのでギヤ比を変える
  • Aコーナーの進入が41km/hになるようにバックストレートのモーターOFFタイミングを調整する(もっと回す)
こんなところ。

2007/11/12

反省と来季に向けて

今週はとりあえず幸田の反省と、来季に向けて改良の話し合いをしてました。
今シーズン、足回りへの負担がかなり大きかったようで、来期に向けて足回りの強化が課題となりそうです。最終戦では、ベアリングのアウターとハブとの間にガタが出始めてたり、アップライトの上側に使ってるミネベア製のロッドエンド(M8)が軽く玉が回るようになってたりと(でもさすがHRT!ガタは感じられない)、年間7戦も出るといろい~ろ負担がかかってました。ほんと、お疲れ様です。
真面目に放電データ収集中

来年に向けてお勉強?バッテリをばらしてみました。
(良い子はマネしちゃーダメ)

冷凍庫内の整理をしてたら出てきたアイスを食べる強い犬、メリー。

2007/11/08

幸田オンボードビデオ&フォト



土曜の練習走行の動画です。
このときはまだ走行台数が少ないのでマシですが、決勝はすごかったんだろうなぁ…。

2007年 WEM幸田

アルバムです。
今回はこーざいが監督だったので主にフサマさんとtamura(食人)さんが撮ってくれました。

2007/11/06

2007 幸田レポ(準備編)

今年のグランプリ最終戦の幸田が終わりました。

結果は、先に報告したとおり、4位でちょっと(かなり)悔しい感じです。

今年は優勝狙いで車体の準備はまあまあ気合を入れてやってきたのですが、読めないバッテリー容量とエネルギーマネージメントで失敗しました。

シミュレーション:
去年作成したシミュレーションにキャパシター定電力放電のシミュレーション項目を追加し、各コーナーでの減速割合から「コーナーリングロス定数」を求めて(でっち上げて)、だいぶアテになる値が分かってきました。
予想周回数は、充電が出来そうなレギュレーションだったときは69周、出来なくなってからは66週と予想しました。

作戦は定電力放電+フリーホイール(回生無し)。
浪越の変換効率を測定し、なるべく効率がいい領域を使うようにしました。
浪越は降圧方向で使いますが、バッテリー電圧がキャパシタの(予定)最高電圧より低くなって、キャパシタへのチャージが出来なくなってきた時には、DC-DCコンバーターでバッテリーに対して3.3Vの上乗せをしてチャージできるように小細工をしてみました。
(結局バッテリーが余って使わなかったけど)

車体の準備:
Team Bizonはあまり車体自体はレースごとに変更してません。
が、どうもGilles07にとってブレーキは鬼門らしく、今年はブレーキ周りはかなり迷走しました。

シェイクダウン(栃木富士)
フロントドラムブレーキ:取り付け方向を間違えてぜんぜん効かない

秋田
リヤ マグラHS-33+摺動用ステンリング:とりあえずノートラブル

菅生
リヤ マグラHS-33+摺動用ステンリング:ステンリングが外れるトラブル

大阪
リヤ マグラHS-33+摺動用ステンリング:ブレーキ殆ど使わないから良いでしょ

NATS
リヤ マグラHS-33:ブレーキ殆ど使わないから良いでしょ

幸田
リヤ シマノ XTR ディスクブレーキ+チタンローター:さすがにちゃんとしたブレーキがないと怖いから

という変移をたどり、幸田仕様のリヤ周りはこんな感じ。



キャリパーの台座は食人さんが職権乱用で作らせたステン板金製。SUGOなら却下だけど、幸田の全重量のレギュレーションなら良いでしょう。

これもノートラブルとは行きませんでした…それは後で。

操作系はこんな感じ。



決勝でのメーター系は、バッテリー~ワットメーター(Medusa Research PowerAnalyzerPRO)~浪越MPC520~キャパシタと接続、キャパシタ電圧はデイテルの電圧計をON-OFF SWを介して取り付けました。キャパシタ~モーターコントローラー間は練習時にはアストロのワットメーターをつけましたが決勝では何も無し。
ハンドル中央の一等地にはスピードメーターを追いやって浪越のボリューム(多回転ボリューム)を置きました。
キャパシタはDLCAP2.5V-600Fを11本(全直)。小さくて軽くなる前のモデルですが、幸田の全重量なら関係ないですね。

練習走行時は面白グッズでキャパシターの電圧を取ったりしてましたが、メーター系の別電源は認められてないので予選と決勝では未搭載でした。

2007/11/04

面白アイテム


幸田に持ち込んだ面白アイテム!無線で飛ばせる電圧データロガーです。
前から、データのロギングはやりたくて、いろいろ探してたのですが、なーーんか良いのがなかったんですよね。。。このロガーも目はつけてたのですが、如何せん高価で・・・試してみるにはリスクが大きいので”欲しい欲しいリスト”からは除外してたんですよね。んが、幸田の数日前に、うまいことメーカーから借りられる事になり、練習走行に使ってみました。



使ってみた感じ、かなり完璧です。ロギングする子機と受け取る親機を用意して、子機は車体に。親機はパソコンに繋いでやります。特定小電力の電波でデータを飛ばすようなのですが、電波の届かなかった所のデータも、子機が記憶しており、一括送信してくれます。さすが工場向け製品の日本製、信頼性は完璧です。

電圧の入力レンジも切り替えが出来、シャント抵抗を入れれば電流も取れそう。子機を2機積んで、電圧と電流を組み合わせれば、電力にもなるし、パソコンで勝手に作られるcsvファイルとエクセルをリンクさせれば、積算も見れるなぁ。乾電池が必要なので、WEMの本戦にはほとんどの大会で使えないけど・・・

静岡営業所のNさんありがとう!、秋田までには多分買うから安くしてね。

幸田結果


4位でした。

バッテリーを余らせすぎでした。
ペースアップする手段も(ほとんど)なく、END。

やっぱりいいんだねぇ、FPX。

2007/11/03

幸田一日目


最後の最後にパンクしましたけど、まあとりあえず走れました。

去年よりも作戦が複雑なので、いろいろ悩みますが、まあ、それが楽しいので一晩悩みましょう。